【A.S.A.P】のじょんじょん様への捧げモノです。
Untitled story

3



「･･･嫌ッ･･･やめてくださっ･･･ワイパーさん！」

もう声を抑えられないコニスは再び胎の内で蠢くそれを知って必死に訴えた。
涙で歪んでいた視界には男の射抜くような鋭い眼差しが映る。

まるでその瞳で犯されているかのような気がして、コニスの背にまたぞくりと快感が走った。

初めて知る情事の快感はようやく落ち着きかけたというのにすぐにまた繋がった部分の熱に侵されて、一瞬の内に唇からは男を誘う吐息が漏れていく。

卑猥な音に合わせて漏れ出す淫らな吐息を、ワイパーがどう思っているのかと不安になって、ワイパーが途切れる吐息の合間に彼の名を何度も呼んだ。

ずぶりと食い込んでは、ギリギリまで抜く。
カリが内面に当たって襞を擦るたびに底知れぬ快感が身体中を駆け巡っていく。
彼のモノが全て自分の中から去ってしまうことが惜しまれて、震える手を伸ばして、男の太股をそっと撫でた。
懇願が届いたかのようにまたワイパーは膨張しきったそれを深く、深い所まで突いて、コニスは二度目の絶頂も間近なのか身体を仰け反らせて空いた手でシーツをしかと掴んだ。

「コニス」

不意に荒い息の合間にワイパーは彼女の名を耳元で囁いた。

「もっと見せろ。」

お前を、と言う。

「や･･･は、恥ずかしい･･･です」

微かに首を振りかけたコニスが、あっと小さく悲鳴を上げてワイパーの脇を挟むようにして足に力をこめた。
突き立てられたそれで彼女のより感じる場所を探るようにしてワイパーが腰を回していく。

「もっとだ」

荒々しくかき混ぜられたそこからは、ピチャピチャと自らの体から湧き出た水音が聞こえてきた。
それが自分のものだと知って、コニスは赤い顔をさらに赤くした。

「ワイパーさん、ダメ･･･や、やめ･･･あぁっ･･･ン」

ついっと抜かれていったソレにはねっとりとした愛液が絡んで鈍い光を放っている。

胸を上下に揺らして息をしていたコニスは、一つ、大きな息をついて呼吸を整えようと試みた。
だが、次の瞬間には彼女の体はいとも容易く裏返される。
尻の肉を掴んで、ワイパーが今度は後ろから攻め立てようとしていることに気付き、コニスは懸命に頭を振った。

「ダメッ･･･いけません･･･ワイパーさん！こんな格好恥ずかしい･･･ッ！」

びしょ濡れになっていた秘所はすぐにワイパーの分身を咥え込んで、受け入れていく。

「あぁぁ！！･･･やッ･･･あ･･･ん･･･」

いやいやと首を振っていたコニスは、獣のように荒々しく突かれた快感に身を捩らせた。
そうはさせじとワイパーの大きな手は彼女の腰をぐいっと掴んでこれまでないほど激しく彼女を求めた。
肌と肌がぶつかり合う音と共に彼らの呼吸も荒くなる。
尻の肉を開くように強く掴まれているその部分からワイパーの熱を感じて、コニスはもう何も考えられなくなっている自分に気が着いた。

声は自然と男の名すらも甘く呼ぶようになって、強請るように腰を突き出してしまう。
彼の動きに合わせて体を動かしてしまう。

もっと、もっと深いところまで来て欲しいという思いが膨らんで、コニスは必死にそれを求めて肩越しに振り返った。

苦痛からではない、快感から涙を浮かべて瞳をとろんとさせた彼女の顔を見ただけでワイパーが動きを早める。
擦り上げられた内面からはどくどくと蜜液が溢れていく。

彼のモノは固く、大きく、自分が壊れてしまうのかと思っては、だがそれの与える快感に陶酔しきって、コニスは瞳を閉じた。
真っ暗な視界の中で、その感覚に神経が集中していく。

「わ、ワイパーさん･･･ッ！私、もう･･･もう･･･」

掠れた涙声がついに口から漏れて、コニスは苦しげに眉を顰めた。

「･･･クッ･･･」

二度目の彼女の絶頂は一度目よりも遥かに強く締め上げる。
さすがに堪えきれなくなって、ワイパーはついに射精した。

ドクッドクッと脈打って、コニスの体の中で己が解放されていく。
言い様のない放出感の後に、ワイパーはふと、彼女が目を閉じたまま動かないことに気付いた。

ゆっくりと己の分身を引き抜いて、彼女の体に布団を掛けた。




******************




コニスが瞳を開いた時、机の上にあった食事は全てたいらげられてられていて、ワイパーがそれを食してくれたのかと知ってその幸せに微かな笑みが零れた。
だが、当のワイパーの姿がない。

どこに行ったのかと部屋を見渡しながら妙に気だるい体を起こす。
はらりと落ちた布団に、彼が掛けてくれたのかとまた少し微笑んで、それで胸元を隠しながらコニスは床に落ちていた服を取ろうと手を伸ばした。

「起きたのか」

ギィと扉の開く音がして、彼の低い声が耳に届く。

伸ばしかけた手をパッと引いて、コニスは布団で体を隠しながらもじもじとした後に、ようやくはにかむような笑顔を見せた。
何を今更隠すのだろうとは思うが、そんないじましいいつもの姿にまた自分も先程まで忘れていた気恥ずかしさを思い出して、ワイパーはふいっと目を逸らした。

「もう、帰った方がいいだろう」

言って、指差した窓の外にはとっぷりと暮れた闇が町を包んでいた。

月ももう少しで頂上に登りつめようとしている頃合だ。

ワイパーが父の事を心配しているのかと悟ってコニスは少し躊躇うようにしてから「今日は、ここに居てもいいでしょうか？」と小さな声で尋ねた。
彼の眉が僅かに上がって、咥えていたタバコがジッと小さな音を立てた。

「･･･泊まると後で困るだろう」

ようやく自分のものに出来た女を今夜はいつまでも味わいたくもある。
誰が本心から帰れと願うものか。

寝入った彼女の横顔にちらりとそんな感情が浮んで、理性で懸命にそれを押し殺した。
しかし彼女の傍らにいてはその思いは募るばかりでふと思い立って外の空気に頭を冷やしてきたのだ。
だと言うのに、彼女はこの自分の行為を一瞬で無為なものにする。

「あの･･･今日は父がいなくて･･･だから･･･」

来たんです、と言ってコニスは顔を伏せた。

その言葉を頭の中で反芻して、ワイパーが「じゃあ」と戸惑った声も隠さず言うと、コニスはこくんと頷いた。

「いや、待て。だがお前は･･･───」

こうなることを予測していたのか？
ラキに古の慣習を聞いて、素直にそれを遵守していたと言うのに。

ワイパーは困惑しきった顔でタバコを噛み締めると、コニスに目を向けたまま食卓に備え付けられていた椅子に腰を下ろした。

「ラキに･･･いや、その･･･」

何と説明して、彼女の本心を問い質せば良いものか。
元来口下手な上に混乱している今の胸の内を顕す言葉など知る由もない。

結局は言葉に詰まって黙り込んでしまうと、コニスが照れくさそうに笑った。

「ラキさんにはその後すぐ、冗談だって教えてもらいました」

「･･･？」

「だから･･･私･･･あの･･･」

金色の髪を指でいじりながら、目を伏せる。
長い睫が桜色の頬にかかって陰影を浮かび上がらせて、彼女がいやに艶やかに見えた。

「あの･･･髪、下ろしてる方がいいでしょうか？」

「･･･何の話だ？」

脈絡もなくそんなことを言ったコニスは、顔を上げてじっと自分を見詰めている。

「ラキさんに、こっちの方が色っぽいから･･･ワイパーさんも･･･」

彼の目を見たままそれ以上の言葉を紡ぐことが出来なくなって、コニスは紅く染まった顔のまま視線を胸元を覆っていた両手に落とした。

「･･この方が、そそられるんじゃないかって･･･」

ワイパーの顔が険しくなった。
少し恥ずかしげにもじもじしている甘い雰囲気のコニスとは対照的に、怒りを顕に仲間達の顔を思い浮かべる。

ラキが彼女にけしかけたのだ。
そして自分はそうとも知らずに、まんまとその策に乗ってしまった。
ラキが絡んでいる、ということはカマキリも。
もしかしたらブラハムやゲンボウも知っているのかもしれない。

道理で今日はコニスに挨拶をした仲間達がそれ以上の会話も交わさず、そそくさと自分達を置いて帰ったわけだ。

大きな溜息が漏れて、コニスがようやく彼の剣呑な雰囲気に気付いた。

「･･･やっぱり、似合いません･･･よね。ごめんなさい。私ってば･･･」

気落ちした表情で髪に手をやってそれを束にしてまとめようとする。
だが、片手はまだ胸元を隠すために布団を抑えていて、もどかしそうに片手を動かしているばかりだ。
呆れたようにもう一度小さく息を吐いてワイパーは椅子から立ち上がると彼女の手を取った。

「別に･･･それはそれで･･･」

似合う、というか確かにそそられた。
普段まとめられている髪が肩を這うのを見るのは、確かにいつもと違う感慨があった。
まとめ髪に白い項が映えるのも良いものだが、それでなくてはいけないというわけではない。
要は、コニスなら何でもいい。

･･･とも言えるわけもなく、ぶっきらぼうに「お前の好きにすればいいだろう」と言うと、コニスは少し考えてからじゃあこのままにしますと微笑んだ。

細い腕を掴んでいた手を離すと、惜しむようにしてコニスがそっと体を寄せてくる。

彼女の体を隠していた白いシーツがはらりと落ちた。

肌の上に彼女の熱が直に伝わってくる。
その柔らかな触感がまた下半身を疼かせる。
しかも、立っていた自分に座っていた彼女が抱きついてきたものだから妙な気分になる。
腹に当たった彼女の髪がくすぐったい。

それを顔に出すのも嫌で、唇を真一文字に結んで、彼女の頭にそっと手を置いた。

「ワイパーさん、好きです」

いつものように愛を囁く恋人の声は狂おしいほどに甘く耳に残る。

言葉を返さぬ代わりにその髪に指を差し込んでゆっくりと梳いていれば、不意にコニスが顔を上げた。

「ワイパーさんは？」




───まさか。
俺にその言葉を期待していると言うのか。
いつもならば、唇を重ねればそれだけで彼女は言葉は求めずに嬉しそうに微笑む。
だが今回はどうも違う。
いやに凛とした表情で、まるで自分を試すかの如く見上げている。

「･･･何で、今更」

「今だから聞きたいんです。ワイパーさんは？」

深い溜息を漏らして、ワイパーは彼女の隣に腰掛けた。
額に手を当てて苦悶の表情で考え込んでいる。
そこまで考えなければいけないものだろうか、と太股に落ちていたシーツを手繰り寄せてまた胸元を覆ったコニスは首を傾げて彼を見ていた。

「そういう事ァ･･･軽々しく口にするもんじゃ･･･」

「軽くなんてありません。今だから言って欲しいんです」

コニスは二面性がある。
妙に従順な時と、そして妙に押しの強い時と。

最近はどうも従順な部分しか見ていなかったから忘れていた。

彼女がこうなってしまっては、絶対に後を引かない頑固な女だと言うことを。


「それとも、言えませんか？」
急に弱まった声に、胸がズキッと痛む。

「･･･いや、その･･･」

今にも泣き出しそうなコニスの横で、ワイパーは頭をガリガリ掻いた。


「･･･それじゃねェ」

しばらくの沈黙の後にぼそっと呟いて、ワイパーは耳まで赤くなった顔を彼女に見せまいとその肩を抱き寄せた。
彼女の顔を自らの胸に押し付ける。

小さくワイパーさん？と彼女が言った声が聞こえた。

空いていた手でタバコを取って、薄い煙を吐いた。


ゆらっと揺らめいて空気に溶けたそれを見届けて、ワイパーは彼女の耳だけに届くようにその言葉を口にした。




コニスが花のような笑顔を咲かせて、彼の首元に飛びつく。

その暖かな肌に、この上ない幸せを感じて、ワイパーは頬を緩めた。



─Fin─
●今更後書きなど●
･･･つっても（笑
捧げたのは･･･いつだったかな。2005年1月終わりか2月の初めなので今更後書きなんて恥ずかしくってできませんナ＾＾；
いきなしこんなモンを送りつけてじょんじょん様は随分困惑なさったでしょうに･･･
サイトにアップまでしていただいて本当にありがとうございました！

そして素敵裏絵！！

いやっもうっ！！じょんさんが描く猥パーってかっこかわいいんだもん！！

ワイコニもらぶらぶｖ

こむじょんもらぶらぶｖｖ

皆でらぶらぶｖｖｖｖｖｖ



きゃふ。


じょ、じょんじょんさん怒っちゃった･･･？（ﾄﾞｷﾄﾞｷ。
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